社畜対虚構

#社畜の城ラピュタ が面白すぎるのでマネしてみました。



 
#社畜対虚構


  
「室内は無人の模様。遺留物有り」
メモには日本語で『私を探さないで下さい』



 
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「メインサーバー、正系副系とも動作不能。社内に注意喚起が出ています」
「障害の原因は瞬間的な電圧低下ですか?」
「現在、ベンダーに問い合わせ中です」
「にしては、違和感があるな」・・・・
サーバーから凄まじい勢いで吹き上がり続ける水蒸気煙。


 
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「部長、何物かがサーバ室で寝泊まりしている可能性が考えられます」
「何物ってなんだ?」
「超長時間勤務者と推測します。サーバ室にはそれを裏付ける寝袋や替えの下着も存在します」
 
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「矢口、障害報告は先に結論在りきの、既定路線だ。徹夜して明日の午前中には回復すると言っておけ」
「しかし、あらゆる可能性を具申べき事案と考えます」
 


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「何だ、今のは?」
「徹夜?」
「ええ、三夜連続ですね」
「矢口の冗談が現実ならば、受け入れるしかないか」



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「ですが、障害対応のフローはシンプルです。静観、つまり気がつかなかったことにする。もしくは笑って誤魔化す。それとも逃げるか、ですね」
 
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「深夜勤務者がコンビニに向けて買い出し中です」
「え、動くの?」
「そりゃ、生き物だからな」
 
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「深夜勤務者は事務室から和室に向けて移動しています!あっ!」
「和室で勝手に布団を敷いて仮眠を取っています!損害不明!」
「捕獲は無理だな」



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「あの自己申告表だけでは、何時間残業してるのか、何も判別はつきませんね」

「誰も想像し得ない長時間業務。それ以上は何も言えませんね」

「そもそも申告表が実態かどうか、実証も無く憶測で判断しては、もはや労務管理とは云えんでしょうが」

 
「時間を無駄にした。シンクタンクのコンサルじゃ何もわからん!」
「おっしゃる通りです」



 
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「これ以上の残業の可能性はありますか?」

「ハイ。可能性は捨てきれません」

「学者の意見では、もう160時間残業してますので、これ以上やると過労死に至りますから、学術的には万が一にもあり得ないとの事です」

「お言葉ですが、上司のパワハラで既に過労に耐性をつけている状態と考えます」



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[東京都某社システム開発室]

一斉消灯で真っ暗な中、全貌はよく見えないまま USBライトで黙々と残業を続ける長時間勤務者。積み上げられた設計書、仕様書が周囲を埋め尽くし、一部は床にまで四散したりしている。
通路にもキングジムファイルが山積みとなり、山の一部は崩壊している。書類の山の間にチラリと見える死んだ目。
 


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「社員の皆様、現在23時を過ぎていますが、これ以上続けると過労死に至ると思われますので、終電までには帰れるよう配慮しますからご安心下さい。繰り返します。社員の皆様ご安心下さい」
 
無慈悲に出発する最終電車。
 
「どうするんだ!終電までには返すって云っちゃった後だぞ!」

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「先ほど部は、炎上案件対策本部を設置致しました。寝袋や食料確保、周囲のホテルも数室押さえました。これにより、社員の皆様には連日の徹夜業務に対して万全の対策を講じ、速やかにスケジュール遅延解消を実行するため、本社及び関連各部との連絡を密としたーーー」


  
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「炎上案件は外部仕様から基本設計に移行中。エンドユーザと折り合いが付かず、スケジュールが2ヶ月遅延となっています!」
「総ステップ数の割にずいぶんと遅いな」
「この速度でもあと半年は徹夜が続きます」
「やばいぞ。被害が尋常じゃ無く拡大している」
 
※かなり実話が入ってます😅



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